外張断熱工法とは、木造住宅の軸組や構造体の外側全面に、ボード状の発泡プラスチック断熱材を隙間なく張り付ける工法です。発泡プラスチック断熱材自体が気密層として機能しますので、目地に気密テープを貼ることで断熱・気密の連続性を保ちやすいことが最大のメリットです。断熱気密工事の省力化が図れ、工法的にも明解で、安定した性能が発揮できます。また、住宅の高断熱高気密化は居住者の健康維持と快適性向上に繋がるとの各種の報告がされています。詳細は、HEAT20のHP等をご覧ください。
発泡プラスチック断熱材による外張断熱工法は、施工性が良く簡便でありながら断熱・気密性能を安定的に発揮できます。将来の間取りの変更やリフォームに際 しても、断熱・気密層破損の心配がありません。住宅の耐久性を高めるとともに、末永く住まうことができる住宅づくりが可能です。
建物全体を室内側として取り入れることができます。大きな吹き抜けによる開放的な空間デザインが可能になるほか、小屋裏や床下の隅々まで有効利用できます。壁体内も空洞なため、やっかいな配線・配管工事が断熱施工に影響なく行えます。
発泡プラスチック断熱材は透湿抵抗が大きいため、防湿層を必要としません。外張りされた断熱材が湿気をシャットアウトしますので、壁内の柱も乾燥し住宅を腐らせる内部結露の心配がありません。強度・耐久性に優れた寿命の長い住宅になります。
断熱は冬のためだけのものではありません。夏の日射によって屋根が受ける熱量は膨大なものになります。屋根全面に発泡プラスチック断熱材を張り付けますと、夏の遮熱対策に大変有効です。小屋裏利用も考えますと、夏を涼しくすごすためには、屋根の外張断熱はまさに理想的な工法といえるでしょう。